iDeCo(イデコ)を始めるときに、最初の悩みの一つが「どの金融機関を選べばいいのか」という点ではないでしょうか。
運用期間が長くなるiDeCoでは、手数料の差や扱っている商品ラインナップの違いが、将来の資産額に影響することもあります。
本記事では、
・金融機関を選ぶときに押さえておきたい3つのポイント
・2025年のiDeCoおすすめ金融機関
をわかりやすくまとめています。
これからiDeCoを始めたい方はもちろん、金融機関の見直しを考えている方にも役立つ内容です。
ぜひ、ご自身に合ったサービスを選ぶための参考にしてみてください。
- 金融機関を選ぶときに押さえておきたい3つのポイント
- 2025年のiDeCoおすすめ金融機関
金融機関を選ぶ3つのポイント
iDeCoに加入する際は、必ず「iDeCoを取り扱う金融機関(運営管理機関)」を1社選んで申し込む必要があります。
現在は約160社(2025/12/5時点。iDeCo公式サイトより)が取り扱っており、金融機関によって商品ラインナップやサービス内容、手数料が異なります。そのため、自分に合った金融機関を選ぶことが大切です。
ここでは、金融機関を選ぶときに押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
1. 手数料は最安水準か
iDeCoでは毎月の手数料がかかります。次の表のとおり、毎月かかる手数料は最安で171円です。ここで着目したいのが、「運営管理手数料」は金融機関ごとに異なるという点です(次の表では0円~約357円)。毎月約357円、毎年約4,284円、10年間で約42,840円の手数料の差になるため、もちろん安いに越したことはありません。
○毎月かかる手数料
| 支払先 | 手数料(税込) |
|---|---|
| 国民年金基金連合会 | 105円 ※新たな掛金(毎月の積立)を行わず、過去に積み立てた資産だけを運用している人は不要 |
| 信託銀行(事務委託先金融機関) | 66円 |
| 運営管理手数料 | 金融機関によって異なる。 ※ネット証券は0円が多い。 |
○金融機関ごとの手数料(主な手数料)
| 金融機関 | 加入時(口座開設時) | 運用中(毎月かかる) | 受取時(60歳以降) | ||
|---|---|---|---|---|---|
| ▶国民年金基金連合会 | ▶国民年金基金連合会 | ▶信託銀行(事務委託先金融機関) | ▶運営管理手数料 | ▶信託銀行(事務委託先金融機関) | |
| 松井証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| SBI証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| 楽天証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| マネックス証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| 野村証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| 岡三証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| 大和証券 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| イオン銀行 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
| りそな銀行※りそなiDeCo(運営管理機関手数料無料型) | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 0円 |
| ゆうちょ銀行 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 259円 | 440円/1回 |
| 三菱UFJ銀行 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 357円(標準コース)/260円(ライトコース) | 440円/1回 |
| みずほ銀行 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 260円※条件を満たせば0円 | 440円/1回 |
| 三井住友銀行 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 260円(標準コース)/0円(みらいプロジェクトコース) | 440円/1回 |
(2025/12/5時点)
2. 魅力的な商品があるか
金融機関によって、選べる運用商品(投資信託・元本確保型など)はさまざま。
自分が運用したい商品がそろっているか、商品ラインナップをチェックしましょう。
低コストの投資信託が揃っている金融機関がオススメです。
3. サービスが使いやすいか
ホームページの見やすさ、コールセンターなどのサポート体制、その他独自のサービスが存在する場合もあります。
自分に合ったサービスがあるか、確認しておきましょう。
iDeCo(イデコ)おすすめ金融機関
ここまでで確認してきたポイントを押さえたうえで、おすすめの金融機関を見ていきたいと思います。
松井証券
| 金融機関 | 取扱商品数 | 加入時(口座開設時) | 運用中(毎月かかる) | 受取時(60歳以降) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ▶国民年金基金連合会 | ▶国民年金基金連合会 | ▶信託銀行(事務委託先金融機関) | ▶運営管理手数料 | ▶信託銀行 | ||
| 松井証券 | 投資信託39本、 定期預金1本 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
(2025/12/5時点)
■毎月の手数料が最安水準
コストが高いほど、せっかく運用で増えたお金が目減りしてしまうため、できるだけ費用は抑えたいところです。
松井証券は利用者の負担を減らすために「運営管理手数料」が完全無料。余計なコストをかけずにiDeCoを利用したい方におすすめです。
■商品も低コスト・豊富なラインナップ
松井証券では、業界トップクラスの約40種類もの低コスト商品を用意しています。
「できるだけ増やしたい」「元本は減らしたくない」など、人によって運用の目的や投資経験はさまざまですよね。
松井証券は、そうした幅広いニーズに応えるために、初心者でも選びやすい低コスト商品を豊富にラインナップしています。
特に、人気の「eMAXIS Slim シリーズ」は、取り扱い数が業界最多水準となっており、長期の資産形成にも適した内容になっています。
■iDeCoも対象に!最大1%が貯まる投信残高ポイントサービス
松井証券では2024年8月1日から、「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」の対象に iDeCoで保有する投資信託も加わりました。これにより、iDeCo口座で投信を保有しているだけで、業界トップクラスの高還元ポイントが自動的に貯まります。
対象となるのは、松井証券が取り扱う低コスト商品のうち、元本確保型を除いた全39種類の投資信託です。
iDeCoで扱っている投信がすべてポイント還元の対象になるのは、調査時点で松井証券だけです。※松井証券べ、オンライン証券大手5社(当社、SBI 証券、三菱UFJeスマート証券、マネックス証券、楽天証券)と比較、2025年2月5日時点。
※iDeCoで保有する投資信託を対象とするためには、投資信託お客様サイトにてiDeCo口座情報の登録が必要です。
SBI証券
| 金融機関 | 取扱商品数 | 加入時(口座開設時) | 運用中(毎月かかる) | 受取時(60歳以降) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ▶国民年金基金連合会 | ▶国民年金基金連合会 | ▶信託銀行(事務委託先金融機関) | ▶運営管理手数料 | ▶信託銀行 | ||
| SBI証券 | 投資信託37本、 定期預金1本 ※セレクトプラン | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
(2025/12/5時点)
■毎月の手数料が最安水準
iDeCoでは、金融機関によっては「運営管理手数料」がかかる場合がありますが、SBI証券なら誰でも無料。年金資産の残高に関係なく、ずっと手数料0円で利用できます。
iDeCoは長く続ける制度なので、「どれだけコストを抑えられるか」はとても大切です。
その点、手数料が無料のSBI証券なら、節税メリットをしっかり活かしながら運用できます。
■商品も低コスト・豊富なラインナップ
iDeCoの運用実績が15年以上あるSBI証券は、利用者のニーズに合わせて「低コスト」と「豊富な商品バリエーション」にこだわったラインナップを揃えています。初めてiDeCoを利用する人でも選びやすく、長期の資産形成に適した商品が厳選されているのが特徴です。(※記載情報は2025年6月25日時点のもの)
■加入者数が業界No.1
SBI証券は、2005年からずっとiDeCoサービスを提供しており、加入者数は業界No.1を誇ります。(※2023年5月 SBI証券調べ)
大切なお金を預けるからこそ、安心できる実績と豊富な情報がある金融機関を選びたいですよね。
楽天証券
| 金融機関 | 取扱商品数 | 加入時(口座開設時) | 運用中(毎月かかる) | 受取時(60歳以降) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ▶国民年金基金連合会 | ▶国民年金基金連合会 | ▶信託銀行(事務委託先金融機関) | ▶運営管理手数料 | ▶信託銀行 | ||
| 楽天証券 | 投資信託36本、 定期預金1本 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
(2025/12/5時点)
■毎月の手数料が最安水準
楽天証券のiDeCoは、誰でも条件なしで運営管理手数料が0円。残高や積立額、利用期間に関係なく、ずっと無料です。
■商品も低コスト・豊富なラインナップ
商品ラインナップは低コストで運用しやすい投資信託を厳選。国内・海外の株式や債券はもちろん、REIT(不動産投資)や金に投資できる商品まで幅広く揃っており、分散投資もしやすいのが魅力です。
■証券口座とiDeCoを同じIDで管理できる
楽天証券では証券口座とiDeCoを同じIDで管理できるため、通常必要な「iDeCo専用サイトでの手続き」などの手間を省けます。
資産がすべて一つにまとまって見られるので、状況把握が楽にできます。
■サポート体制も充実
サポート体制も充実しており、iDeCoに関する疑問を解消できる無料ウェブセミナーを随時開催。
初心者向けの「スタートガイド」も好評で、初めてでも安心して始められます。
マネックス証券
| 金融機関 | 取扱商品数 | 加入時(口座開設時) | 運用中(毎月かかる) | 受取時(60歳以降) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ▶国民年金基金連合会 | ▶国民年金基金連合会 | ▶信託銀行(事務委託先金融機関) | ▶運営管理手数料 | ▶信託銀行 | ||
| マネックス証券 | 投資信託27本、 定期預金1本 | 2,829円 | 105円 | 66円 | 0円 | 440円/1回 |
(2025/12/5時点)
■毎月の手数料が最安水準
マネックス証券のiDeCoは、誰でもずっと運営管理手数料が0円。長く続けるiDeCoでは、コストを抑えて運用できるのは大きなメリットです。
■商品も低コスト・豊富なラインナップ
商品ラインナップは、iDeCoに適した低コスト商品や、長期的に安定した運用が期待できる銘柄を中心に厳選。初めてでも選びやすい構成になっています。
■iDeCo専用ロボアドバイザー(ポートフォリオ診断)
投資商品をどう選べばよいかわからない初心者の方には、「iDeCo専用ロボアドバイザー(ポートフォリオ診断)」が便利。5つの質問に答えるだけで、ご自身に合った運用プランを提案してくれます。
■MONEX VIEW
MONEX VIEWを使えば、お持ちの資産の増減をグラフやチャートで一目で把握できます。
iDeCoだけでなく、全体の資産管理もしやすいのが特徴です。
■充実のサポート体制
サポート体制も充実しており、月曜〜土曜までiDeCo専用ダイヤルで気軽に相談できます。初心者でも安心して利用できる仕組みが整っています。
まとめ
ここまで、金融機関を選ぶ際のポイントと、iDeCoのおすすめ金融機関について解説してきました。
- 手数料は安いか
- 自分が運用したい商品がそろっているか
- 自分に合ったサービスがあるか
これらを総合的に見て、どの金融機関がご自身に最も合っているのかをチェックしてみてください。
iDeCoは長期で臨む資産形成方法なので、金融機関選びは重要です。
ご自身に合った金融機関を選んで、無理のない範囲で将来の資産づくりに役立ててみてください。
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