「IPOはやるだけ無駄?」と感じる方は少なくありません。
結論から言うと、IPOは
・戦略なしで参加すると「やるだけ無駄」になりやすい
・一方で、戦略次第では「低リスクで狙える投資」にもなり得ます。
実際、当選確率は低く、何も考えずに申し込むだけでは時間効率が悪いのも事実です。
本記事では、なぜ「IPOはやるだけ無駄」と言われるのかを整理しつつ、当選確率や実例をもとに「無駄にしないための現実的な戦略」を解説します。
- 本当に「IPOはやるだけ無駄」なのか?
- 当選確率を上げるためにできること
※IPOの申込者数や当選確率は、証券会社や銘柄ごとに公表されていない場合が多いため、本記事では一般的な傾向や体感ベースの情報をもとに解説しています。
結論:IPOは本当に「やるだけ無駄」なのか?
結論から言うと、IPOは誰にとっても「やるだけ無駄」な投資ではありません。ただし、何も考えずに参加すると「やるだけ無駄」になりやすい投資であることは事実です。
IPOが「無駄だ」と感じられやすいのは、
- 当選確率が低い
- 資金拘束や手間がかかる
- 短期間では成果が出にくい
といった特徴があるためです。
特に、1社だけ申し込む・短期で結果を求める・資金が少ない・戦略がない場合は、労力に対してリターンを感じにくく、「やるだけ無駄」と判断してしまいやすいでしょう。
一方で、
- 複数の証券会社を活用する
- 落選を前提に、長期で申し込み続ける
- SBI証券のIPOチャレンジポイントや、松井証券の資金不要申込などの制度を理解して使う
といった戦略を持って取り組めば、IPOは比較的リスクを抑えつつ利益を狙える投資になります。
実際、過去データではIPOの多くが初値で公募価格を上回っており、筆者自身もポイント制度を活用することで利益を得ることができました。これは「運だけ」ではなく、仕組みを理解して継続した結果だと言えます。
つまりIPOは、
- ✖ 何となく参加する人にとっては「やるだけ無駄」になりやすい
- ◎ 仕組みを理解し、コツコツ続けられる人にとっては「チャンスを積み上げられる投資」
という性質を持っています。
「IPOはやるだけ無駄か?」と悩んでいる方は、まずは1社だけで判断せず、制度を活用しながら無理のない範囲で続けてみることをおすすめします。その先で、自分に合う投資かどうかを判断しても、遅くはありません。
IPOはどんな人にとって「やるだけ無駄」になりやすい?
IPOは戦略次第で有効な投資になり得ますが、参加の仕方によっては「やるだけ無駄」と感じやすい人がいるのも事実です。
ここでは、特にIPO投資が向きにくい代表的なタイプを紹介します。
資金が少ない人
IPOは少額から参加できる投資ですが、資金が極端に少ない場合は不利になりやすいのが実情です。
理由は以下の通りです。
- 数十万円〜数百万円の資金が必要になることが一般的です(銘柄によっては例外あり)
- 複数銘柄・複数証券会社に申し込めない
その結果、
「1社だけ申し込んで外れる → 何も得られない」という状況になりやすく、労力に対して成果が出ず「やるだけ無駄」と感じやすくなります。
IPOは多くの証券会社で「申込時点で資金拘束」があるため、資金が少ないと当選チャンスを広げにくいのが現実です。ただし、申込時に資金が不要な証券会社も存在します。
1社しか申し込まない人
IPOは確率の要素が大きい投資です。1社だけ申し込むスタイルでは、当選確率は低いと言えるでしょう。
たとえば、
- 主幹事1社のみ申込
- 抽選倍率が高い人気IPOのみ狙う
このような場合、当選確率は厳しい状況になります。
その結果、
- 「何回やっても当たらない」
- 「時間の無駄だった」
と感じやすくなります。
○対策
IPOは複数の証券会社から申し込むことで確率が上がります。
短期で成果を求める人
IPOは「一攫千金」のイメージを持たれがちですが、継続は力なりです。
特に、
- 数回申し込んで当たらなかった
- 短期(例えば数か月以内)で結果が出ない
といった理由で諦めてしまう人は、「IPOはやるだけ無駄」という結論に達しやすくなります。
実際には、
- 長期(例えば半年〜1年以上)申し込みを続けて、ようやく当選
- SBI証券のIPOチャレンジポイントを数百ポイント貯めて当選
というケースもあります。
○対策
IPOは「すぐに結果が出る投資ではない」とのスタンスで向き合う。
逆に、IPOが向いている人は?
上記を踏まえると、IPOが向いているのは次のような人です。
- 複数の証券口座を使い分けられる
- 落選を前提に、コツコツ申し込みを続けられる
- 短期的な成果に一喜一憂しない
この条件を満たせば、IPOは「やるだけ無駄」ではなく、比較的リスクを抑えつつ利益を狙える投資にもなり得ます。
「IPOはやるだけ無駄」と言われる理由
「IPOはやるだけ無駄」と言われるのには、きちんとした理由があります。
特に多く挙げられるのが、次の3点です。
当選確率が低い
IPOは基本的に抽選制のため、人気銘柄ほど当選は困難です。IPOの当選確率は低く、何十回申し込んでも当選しないケースもあることから「やるだけ無駄」と感じる人も少なくありません。
そのため、何度申し込んでも当たらず、
- 「何十回申し込んでも当選しない」
- 「労力の割に成果が出ない」
と感じてしまい、「IPOはやるだけ無駄」と思われやすくなります。
資金拘束がある
証券会社によっては、ブックビルディング時点で資金が拘束される場合があります。特に複数銘柄に申し込むと、その分だけ資金が動かせなくなります。
少額投資の人ほど、
- 他の投資に回せない
- 使えないお金が増える
といったストレスを感じやすく、これも「割に合わない」と言われる理由の一つです。
時間効率が悪い
IPO投資は、
- 銘柄情報のチェック
- スケジュール管理
- 複数証券会社への申込み
など、意外と手間がかかる投資です。
その一方で、当選しなければ利益はゼロ。
この「作業量に対して結果が出にくい構造」が、
- 「時間効率が悪い」
- 「副業や他の投資の方がマシ」
と感じられ、「IPOはやるだけ無駄」という評価につながっています。
IPOの当選確率を上げるには?
特に、資金が少ない方や初心者の方にとって大きなハードルになるのが「資金拘束」です。その点、松井証券のIPOは、申込時点では資金不要(当選後に入金)という特徴があります。
「まずは松井証券で“ノーリスク申込”から始める」という選択肢は、IPOを「やるだけ無駄」にしないための現実的な第一歩です。
▶ 松井証券のIPOの仕組みを公式サイトで確認する
ここまでお伝えしてきた通り、IPOは決して当たりやすい投資ではありません。
「それでもIPOに本気で取り組みたい」と考えている方に向けて、ここからはIPOの当選確率を少しでも高めるための考え方や具体的な対策をご紹介します。
IPOの当選確率を上げるには、証券会社ごとの抽選ルールやIPOの仕組みを正しく理解し、戦略的に申し込むことが重要です。
できるだけ多くの証券会社に申し込む
IPOは証券会社ごとに抽選枠があります。
複数の証券口座を開設すると当選確率は上がります。
主幹事証券:配分の約70〜90%を持つことが多く、もっとも当たりやすい
引受幹事証券:配分は少ないものの、抽選枠があり申し込む価値がある
委託幹事証券:配分はごく少量だが、応募者が比較的少なく追加の当選チャンスになる
主な証券会社と特徴
| SBI証券 | 落選するともらえる「IPOチャレンジポイント」を使うことで、当選しやすくなる。 |
| マネックス証券 | 申し込み株数に関係なく、1人1票で抽選されるため、誰にでも当選チャンスがある。 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 申し込み株数に関係なく、1人1票で抽選されるため、誰にでも当選チャンスがある。 |
| 松井証券 | 抽選時に事前入金が不要で、資金力が少なくても参加しやすい。 |
| 楽天証券 | IPOの取り扱い数が多いため、抽選回数を増やしやすい。 |
抽選方式を理解して有利に動く
証券会社によって、抽選の仕組みが違います。
1人1票で抽選(例:マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券)
→ 資金力に関係なく当選のチャンスがある
優遇あり(例:SMBC日興証券)
→ 預かり資産など多いと優遇
ポイント制(例:SBI証券のIPOチャレンジポイント)
→ 長期戦で有利
SBI証券の「IPOチャレンジポイント」を活用
- 落選すると1ポイント加算
- 貯まったポイントをまとめて使うと当選しやすい
※ただし人気IPOなら数百ポイント以上必要なケースあり
抽選資金不要な証券会社を利用する
IPOの当選確率を上げる最も現実的な方法は、「できるだけ多くの証券会社から申し込むこと」です。
その中でも、松井証券は申込時点で資金が不要(当選後に入金)なため、資金が少ない人でもリスクなく申し込み数を増やせます。
「まずは申し込んでチャンスを広げる」という戦略と、松井証券は非常に相性が良い証券会社です。
※ただし、例えば松井証券の場合、抽選で「当選」した銘柄に対して購入手続きをしなかった場合、その後6か月間IPO・POの需要申告に申し込んでも抽選対象外になります。そのため、購入する意思がある場合のみ需要申告に参加するようにしましょう。
IPOの人気度を見極めて申し込む
- 人気IPO:抽選倍率が高く当選は難しいですが、上場直後の株価上昇による利益が大きい場合があります。
- 不人気IPO:当選しやすい一方で、初値が公募価格を下回るリスクもあります。
ブックビルディング(IPOの申し込み)への参加自体は無料ですので、気になるIPOには積極的に申し込むことをおすすめします。
※一部の証券会社では、当選後の購入に備えて事前に口座に資金を入れておく必要があります
当選確率を上げるためのIPO戦略
複数の証券口座をフル活用する
IPOは1社1口座あたりの当選確率が低いため、当選確率を上げる基本戦略は「申込口座数を増やす」ことです。証券会社を複数持つことで、抽選機会そのものを増やすことができます。
SBI証券の「IPOチャレンジポイント」は長期戦で貯める
SBI証券では、落選するたびに「IPOチャレンジポイント」が付与されます。
このポイントを使えば、将来的に高確率で当選を狙えるIPOに申し込むことが可能です。
ただし、
- 短期間で大量に貯めるのは難しい
- 人気銘柄では数百ポイント以上必要と言われている
といった特徴があるため、「今すぐ当てる」よりも「将来の当選を確保するための長期戦略」として考えるのが現実的です。
松井証券は「資金ゼロでも申込める」点が最大の強み
松井証券は事前入金不要のため、資金効率の面で有利です。
IPOシーズンは資金を分散して申込む
IPOが集中する時期(いわゆるIPOシーズン)では、1銘柄に資金を集中させるよりも、
- 複数銘柄
- 複数証券会社
に分散して申込むことで、どこか1社に当たる確率を高める戦略が有効です。
このとき、
「資金拘束のある証券会社+資金拘束のない証券会社(松井証券など)」
を組み合わせることで、資金効率が大きく向上します。
落選しても諦めない。申し込み続けることが大切
IPOは運の要素が強いため、1回や2回の申込で当たる可能性は低いです。
しかし、
- 申込回数が増えるほど当選チャンスは増える
- SBI証券では落選が将来のポイントに変わる
- 松井証券ではIPOの抽選段階で事前入金が不要で参加できる
という仕組みがあるため、それぞれの証券会社の特性を把握してコツコツ申し込む戦略が重要となります。当たるまで申し込み続けることが、IPO投資において大切です。
SBI証券のIPOチャレンジポイントとは?
SBI証券の「IPOチャレンジポイント」とは、IPOの抽選にハズれた場合にもらえるポイントで、次回以降のIPO抽選で当選確率を上げるために使える仕組みです。
仕組み
- IPOのブックビルディング(いくらで何株ほしいか申告)に申し込む
- 抽選で落選したら1ポイント付与
- たまったポイントを次回以降のIPO申込時に使うことで、ポイントを使った人だけの別枠抽選に参加できる
どんな効果があるの?
- ポイントを多く使う人ほど、当選確率が上がる
- かなり貯めないと当たりにくい → 人気銘柄だと数百ポイント必要なことも
例
- 100ポイント使って申し込み
- 同じIPOで50ポイント使った人より優先度が高い
- 当たったら、使ったポイントは全て消滅
本当に儲かるの?
SBI証券の公式データでは、2024年に上場したIPO81銘柄のうち初値が公開価格を上回ったのは62銘柄(勝率約76.5%)でした。(※これは過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません)
また、筆者の実際の当選実績と利益の例をまとめました。
| 上場日(実際に市場で売買できる最初の日) | 銘柄名 | 公募価格(この値段で買った) | 初値(この値段で売った) | 利益 | IPOが当たった証券会社 |
| 2024/10/23 | 東京地下鉄 | 1,200円 | 1,630円 | +43,000 | SBI証券 |
このIPOでは、SBI証券がIPOにおいて導入している独自のポイント制度である「IPOチャレンジポイント」を「308」ポイント(当時保有していたすべてのポイント)を使って当選しました。
このような制度を上手く活用することで、初心者でも当選のチャンスを得やすくなります。
なぜ儲かるの?
IPO(Initial Public Offering/新規公開株)は、「当選すれば利益が出やすい投資」として人気があります。
実際、日本のIPOは過去データを見ると 約7割が「初値(上場して最初につく株価)」で公募価格を上回る など、投資商品の中でも利益が出やすい特徴があります。
では、なぜIPOは儲かりやすいのでしょうか?
その理由をわかりやすく解説します。
公募価格が割安に設定される傾向があるから
IPOの最大の特徴は公募価格(買える価格)が割安に設定されやすいことです。
企業は、上場を成功させるために「できるだけ多くの投資家に買ってもらいたい」です。
そのため、公募価格は市場での適正価格よりやや低めに設定される傾向があり、結果として
公募価格 < 初値(上場後につく価格)
となるケースが多くなります。
この差額が、そのまま投資家の利益になるという仕組みです。
上場時は注目度が高く、買いが集まりやすい
IPOは「新規上場」というイベント性が強く、投資家の注目が集まりやすく資金が一時的に集中するため、
需要 > 供給
の状態になりやすく、初値が上がりやすい特徴があります。
とくに
- 話題性のある企業
- テクノロジー・AI・バイオなどの成長企業
- 上場前からメディアで取り上げられている企業
などは、初値が大きく跳ね上がることもあります。
成長企業が多く、期待値が高い
IPO企業はスタートアップや新興企業が多く、将来の成長への期待が初値の上昇につながります。高成長を見込む投資家が積極的に参加し、初値が上がる傾向があります。
IPOのリスク
IPOは利益が出やすい投資として人気ですが、リスクもあります。
メリットばかりではなく、デメリットを理解したうえで参加することが重要です。
ここでは、IPO投資で特に気をつけたい主なリスクを解説します。
公募割れのリスク(初値が公募価格を下回る)
最も代表的なリスクが「公募割れ(上場初日の株価が公募価格より低くなること)」です。
- 市場環境が悪い
- 業績が伸び悩んでいる
- 人気化しにくい業種
- 上場する企業が注目されにくい
こういったケースでは、初値が公募価格を下回り損失が出る可能性があります。
IPOは儲かりやすいと言われますが、必ず儲かるわけではありません。
抽選に当選しないと始まらない(人気銘柄ほど当たりづらい)
IPOは、まず抽選に当選しないと買えないケースが多いです。特に人気銘柄は、申込者が非常に多く、抽選倍率が極めて高くなるといった状況も珍しくありません。
儲かりやすい銘柄ほど当選しないという構造があるため、継続して応募し続ける根気が必要です。
上場後に株価が下落する可能性
初値が上昇しても、その後は
- 利益確定の売りが集中
- 業績が期待に追いつかない
- マクロ経済状況の悪化
などの理由で株価が下がることもあります。
IPO銘柄の中には、上場から数ヶ月で公募価格を大きく下回る例もあります。
そもそも、「IPO」とは?
IPOは Initial Public Offering(新規公開株)の略で、企業が初めて自社の株式を証券取引所に公開し、一般の投資家が売買できるようにすることを指します。
簡単にいうと?
- 会社が株式を市場に上場すること
- これまで未上場企業の株を持っていた経営者や投資家が、株を売って資金を回収できる機会
- 企業にとっては資金調達の大きな手段
なぜ企業はIPOするの?
- 設備投資や事業拡大のための資金を集めたい
- 社会的信用度を上げたい
- 株主への換金機会を提供したい
投資家にとってのメリット・デメリット
✅ メリット
- 上場直後に株価が上がることが多く、短期で利益を得やすい
⚠ デメリット
- 抽選(ブックビルディング)で当選しにくい
- 上場後に株価が下がるリスクもある
まとめ
IPOは、戦略なしで参加すると「やるだけ無駄」になりやすい投資です。一方で、資金拘束のない証券会社を活用すれば、リスクを抑えながら当選チャンスを広げることも可能です。
特に松井証券は、資金ゼロでもIPOに参加できるため、「まずは一歩踏み出したい人」にとって始めやすい選択肢といえるでしょう。
IPOは確かに「当たらなければ意味がない」投資ですが、資金拘束なしで申し込める環境を作るだけで、無駄になりにくくなります。その意味で、「とりあえず申し込んでチャンスを広げる」戦略と最も相性が良いのが松井証券です。
▶ 松井証券のIPOサービスをチェックする
SBI証券は、
- 主幹事IPOが多く取り扱われる
- 60%は通常の抽選
- 30%はIPOチャレンジポイント枠
といった仕組みにより、初心者でも継続することでチャンスを広げやすい証券会社です。
マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券は申し込み株数に関係なく「1人1票」で抽選が行われます。そのため、資金が少ない方でも平等に当選を狙える点が大きなメリットです。
松井証券はIPOの抽選段階で事前入金が不要という大きな特徴があります。
- 資金を拘束されずに複数IPOへ同時に申し込める
- 少額投資でも申込数を増やしやすい
- 「とりあえず申し込んでチャンスを広げる」戦略と相性が良い
という点から、資金効率を重視する初心者にとって非常に使いやすい証券会社と言えるでしょう。
このように、証券会社ごとの特徴を理解し、役割を分けて併用することで、IPOは「やるだけ無駄」ではなく、現実的にチャンスを積み上げられる投資にもなり得ます。
当サイトの情報は個人の見解・体験をもとに作成しており、特定の金融商品の取得を勧誘するものではありません。
投資に関する最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
掲載情報は正確性を保証するものではなく、最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。

