はじめに

投資を始めたいけど、新NISAとiDeCoはどっちを優先すればいいの?
そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
両方とも税制優遇のある制度ですが、仕組みや使い方に違いがあります。本記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを整理し、どちらを先に始めるべきかを分かりやすく解説します。
新NISAとiDeCoの基本的な違い
新NISA | iDeCo | ||
---|---|---|---|
特徴 | 運用中 | 運用益が非課税 | |
掛金を払うとき | 掛金は所得控除できない | 掛金が全額所得控除(※1) | |
受け取り時 | 非課税 | 各種控除あり(※2) | |
お金の引き出し | いつでも可能 | 60歳まで原則引き出し不可 | |
上限額 | 年最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円) | 月最大20,000円~68,000円(職業により異なる(※3)) | |
投資できる商品 | 上場株式・投資信託等 | 投資信託・定期預金・保険商品 |
(※2)年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となります。
(※3)詳細はiDeCo(イデコ)をはじめるまでの4つのポイント|【ポイント1】 加入資格と掛金の上限を確かめる!|iDeCo公式サイトをご確認ください。

初心者にとっては新NISAの方がiDeCoより制度がシンプルね。

iDeCoは60歳まで原則引き出し不可、受け取り時に「年金」か「一時金」か「併用」で受取方法を選択する必要があり制度を熟知する必要があるけど、掛金が全額所得控除なのは大きいね。

手数料についても気になるわ
主な手数料については、次の表のとおりです。
手数料は証券会社によって異なりますが、ここでは手数料が安い大手ネット証券の手数料を掲載しています。
新NISA | iDeCo | |
---|---|---|
加入時(初回のみ) | 無料 | 2,829円 |
運用中(毎月) | 無料 | 171円※ |
受け取り時(受け取るごとに) | 無料 | 440円 |
運用商品にかかる手数料 | 信託報酬(運用管理費用)、信託財産留保額(解約時コスト)などは共通でかかります |

手数料が基本無料な新NISAの方が、初心者には心理的なハードルが低そうだな。

iDeCoは節税効果が大きいですが、固定の手数料があるため「とりあえず試してみたい」という初心者には新NISAの方が気軽に始めやすいですね。
新NISAを優先すべき人
まず投資を始めたい初心者
→ いつでも引き出せるので心理的ハードルが低い
ライフイベントの資金も考えたい人
→ 教育費、住宅資金など途中で使える柔軟性がある
手数料をできるだけ抑えたい人
→新NISAは制度利用の手数料が無料、運用商品の信託報酬以外のコスト負担が少ない

いつでも引き出せて、制度利用の手数料も無料なのはやっぱり安心感がある。iDeCoに比べて制度がシンプルだから、初心者にはとっつきやすい制度だと感じます。
iDeCoを優先すべき人
所得税・住民税の節税を最大化したい人
→ 掛金が全額所得控除になるので、節税効果が大きい
詳細はこちらの記事をご確認ください。
老後資金を確実に準備したい人
→ 引き出し制限(60歳まで原則引き出し不可)があるため「強制的に積み立て」できる
会社員・公務員で安定収入がある人
→ 所得税率が高いほどメリットが大きい
詳細はこちらの記事をご確認ください。

iDeCoは掛金が全額所得控除になるのが大きなメリット。さらに受け取り時も、年金として受け取れば「公的年金等控除」、一時金として受け取れば「退職所得控除」の対象になります。ただし制度や税制を理解しておく必要があるので、少し勉強が必要かもしれませんね。でも、上手に使いこなせば大きな節税につながります。
両方使う場合のおすすめ順番

資金に余裕があれば、新NISAとiDeCoを併用するのがおすすめです。
まず新NISAから始める
使いやすく、途中でお金が必要になった時も安心
※新NISAは「いつでも使える・シンプル・低コスト」 → 初心者でも始めやすい
その後にiDeCoを追加する
節税効果を得ながら老後資金も確保できる
※iDeCoは「節税・老後資金確保」に強い → 生活資金の余裕が出たら追加
まとめ
- 新NISAは「自由に使える資産形成」向け→初心者は新NISAから始めるのがおすすめ
- iDeCoは「節税&老後資金の確保」向け→節税を重視するならiDeCoがおすすめ
- 資金的な余裕があるなら、両方併用するのがおすすめ
まずは自由度が高い新NISAから始めて、投資に慣れてきたら節税効果のあるiDeCoも組み合わせる。初心者にはこの順番が安心です。
投資には価格変動や元本割れのリスクがあります。ご自身の判断と責任で行ってください。